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メタバースって不登校支援で使えるの?文科省実証結果のご紹介

2024年5月9日

小中学校の不登校児童生徒数が10年連続で過去最多を更新するなど、
不登校児童生徒を支援する取り組みが急務となっています。
社会環境を大きく変えた新型コロナウイルス蔓延の影響が学校にも
影響を与え、GIGAスクール構想の前倒しでICT環境の急速な整備もあるなど
学校の環境変化や多様化が不登校児童生徒数増加の原因のひとつとして考えられます。
そんな中、環境変化・多様化により従来の方法では支援が行き届かない児童生徒もいるため、
新たな支援の方策を検討する自治体様が増えてきたように思います。

不登校の児童生徒の約6割は引きこもり状態で
専門的な支援を行き届かせるのが難しい実情があります。
既存施策である教育支援センターでの支援は、児童生徒が足を運んで初めて
支援を開始することができますが、約6割の引きこもり状態にある児童生徒に対しては、
「外に出てみよう!」といった心のエネルギーを回復するための在宅環境での支援が必要です。
そこで昨今注目を集めているのが、”メタバース”による不登校支援です。

本コラムでは、富士ソフト株式会社が2022年から2年連続で採択された文部科学省の
「次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」で、
教育メタバース「FAMcampus」を用いた実証についてご紹介いたします。

メタバースを活用した不登校支援がどのようなものになるのか?
2年目の実証事業を中心に全体像をご紹介しますので、ぜひ最後までご一読ください。

  1. 2か年の実証事業の概要について
  2. リアルタイムオンライン授業の充実がカギ
  3. 利用者の70%がこれまで支援できなかった児童生徒
  4. 65%の保護者が子どもの変化を感じた
  5. まとめ

1. 2か年の実証事業の概要について

「教育メタバースによる不登校児童生徒の社会的自立支援効果の検証」をテーマに、
不登校児童生徒に、教育メタバースの中で授業を受けていただき、
元気になってもらえるか、社会的自立を促すことができるかを検証しました。

具体的には、東京都小金井市教育委員会様に協力いただき、
市内の小中学校の不登校児童生徒を対象に実施。
GIGAスクール構想によって1人1台配布された端末を用いて、
自身がアバターとなって通えるバーチャル空間を構築し、
子どもたちにアクセスしてもらって、元気になってもらうための授業等を展開しました。

<2年目実証事業の実証期間>

2. リアルタイムオンライン授業の充実がカギ

メタバース自体が黎明期で馴染みのない技術なだけに、
座席/教室の数やフロアデザインなど、「空間」の在り方を重視しがちですが、
本事業では「中身」、つまり「リアルタイムオンライン授業の充実」を重視しています。
メタバース内では「体験できるコンテンツ」の提供が大切
であり、空間と自習教材と支援員の提供だけではうまくいかないことが、これまでの実績で分かっていたからです。

時間割は、参加者の出席継続率を高めるために、週5日間で1日に4コマで対応。
午後は敢えて授業を2つ用意して、子どもたち側で好きなプログラムが選択できるようにしました。
更に、授業名には、科目名で用意するのではなく、「算数の間違い探し!」といった具合で
参加したくなるタイトルや子どもの興味合わせた特別授業を設けることも意識し、
毎週、時間割を少しずつ変更しながら、運営しました。

<2年目実証事業で活用した時間割>

3. 利用者の70%がこれまで支援できなかった児童生徒

2年目の実証事業の申込については、東京都小金井市内の小中学校や教育支援センターからの告知を通じて、40名の方々に申込いただきました。

参加者の70%が市内の教育支援センターを利用していない層でしたので、
日頃から専門的な支援が行き届かない方々へ支援の輪を広げられるのは、メタバース活用のメリットだと言えそうです。

子どもたちの出席状況については、稼働期間(57日間)に占める出席率が40%以上の層が、
参加者の3分の1を占める結果となりました。

リアルタイムオンライン授業をそこまで重視していなかった
1年目と比べると、実は出席率は大幅な改善を見せた部分となります。
下記画像は、1年目と2年目の稼働期間に占める出席率分布の比較となります。

2年目の稼働期間(57日間)は1年目(24日間)の2倍以上でったにもかかわらず、出席率は改善しました。

「子どもたちの興味に合わせたタイトルや特別授業」を揃え、選択できるようにしたことに加え、
子ども達とのコミュニケーションを通じ、個別指導の色を強めつつ個々にあった学びを実現してくれた
講師陣(不登校支援経験者)の存在も、参加者の出席継続に繋がったようです。

<稼働期間に占める出席率の割合分布>

4. 65%の保護者が子どもの変化を感じた

「利用した子どもの変化」を調査したところ、65%に変化が見られたという回答が得られました(1年目は50%)。
コメントとしては、「興味の幅が広がった」「自信がついた」「学校へ行きたいと思うようになった」といった子供の自発性が高まったという内容が目立ちました。
引きこもり状態であった児童生徒が、メタバース空間で在宅でも同年代の友達とコミュニケーションを取ることにより、新たな居場所が生まれ、心のエネルギー回復に繋がったことが要因と考えられます。

<利用した子どもの変化>

<保護者からのコメント>

保護者の実証事業に対する評価は
81%の方々から「評価できる」という回答が得られました(1年目は75%)。
コメントとしては、バーチャル空間を活用した教育プログラムに対する期待と将来性の高さ、
そして不登校や引きこもり期間におけるサポートの重要性とその必要性を求める内容が目立ちました。

特に、子どもが元気になっていく様子を見た保護者からは、高い評価を得ていることを実感しました。

<実証事業に対する保護者の評価>

<保護者からのコメント>

これまでの自治体が用意した教育支援センター等の施策だけでは、難しかった引きこもり状態の児童生徒の支援の方法として、将来性なども踏まえて高評価となりました。

5. まとめ

今回の記事では、メタバースを活用した不登校支援において、
文部科学省の実証事業の内容を紹介させていただきました。

支援を受けるのは子どもたちですので、
支援を受ける過程で、笑顔や自信が生まれることは勿論、
「新しい学びに挑戦したい」「別室登校に挑戦したい」といったことを
感じてもらえるための「準備」をしたいものです。

富士ソフトではこうした不登校支援のノウハウを基に、
学びの場所、カリキュラム、講師、不登校支援専門員といった
不登校支援に欠かせない4要素をパッケージ化した「不登校支援パッケージ」を提供しております。

<富士ソフトが提供する不登校支援パッケージ>

不登校支援やその対策でお悩みの方は是非、お問合せください。

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